【完】俺のこと、好きでしょ?
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7月中旬。
夏本番を感じさせるように聞こえてくるセミの鳴き声が暑さをさらに引き立てる。
教室はクーラーが付いてるけど、あまり意味を成してない。設定温度が27℃だから仕方ないか。
男子が暑いって言いながら設定温度を勝手に変えると、クーラー自体を強制的に止められてしまうから触ることが出来ない。
せめて、25℃くらいにしてくれればいいのに。
なんて思いながら、下敷きでパタパタと生ぬるい風を作り出して、みんなの前に立って夏休み中にクラスのみんなで遊ぼうと呼びかけている男の子の話に耳を傾ける。
大人数で遊ぶことが少し苦手なわたしは、行かなくていいやとほぼ話を聞いていなかったんだけど
「行くよね!?行こうよ、奈帆!」
話が終わった途端、わたしの元に来て目をキラキラさせながらそう言う愛子に押されて結局行くことになってしまった。