【完】俺のこと、好きでしょ?


「で、どうするの?」

「ど、どうするってなにが?」

「告白するの?」


……えっと、愛子さん?

いきなり話飛びすぎじゃないですかね。


「告白はしないよ」

「何で?柊真くんも奈帆のこと特別に思ってるじゃん」


——特別の意味が違うよ。

もしも、愛子が言うように藤くんがわたしのことを“特別”だと思ってくれてたとしても、わたしが藤くんに抱いている“特別”とは違う。


全然違う。

「多分、妹みたいに思われてるんじゃないかな。いつも心配かけてるから」

この前、藤くんが風邪を引いた時もそうだ。

連絡しなかったわたしを心配して、藤くんはわざわざわたしの家まで来てくれたけど、それは心配したからであってそれ以外の理由はないと思う。


< 97 / 240 >

この作品をシェア

pagetop