【完】俺のこと、好きでしょ?
「で、どうするの?」
「ど、どうするってなにが?」
「告白するの?」
……えっと、愛子さん?
いきなり話飛びすぎじゃないですかね。
「告白はしないよ」
「何で?柊真くんも奈帆のこと特別に思ってるじゃん」
——特別の意味が違うよ。
もしも、愛子が言うように藤くんがわたしのことを“特別”だと思ってくれてたとしても、わたしが藤くんに抱いている“特別”とは違う。
全然違う。
「多分、妹みたいに思われてるんじゃないかな。いつも心配かけてるから」
この前、藤くんが風邪を引いた時もそうだ。
連絡しなかったわたしを心配して、藤くんはわざわざわたしの家まで来てくれたけど、それは心配したからであってそれ以外の理由はないと思う。