最期の時間を君と共に
「んで?なんであんなとこいたんだよ?」

「言わなきゃダメですか」

「いや、別に。言いたくなかったら、言わなくていい」

いいや、この人だし。そう思って、喋りはじめた。

「俺、最悪なやつなんです」

「ほう?なんでだ」

「今日、幼馴染みの誕生日で。友達も誘って、パーティー開いたんです」

テンチョは、うんうんと頷いている。

「それで……、幼馴染みの名前、ゆずきっていうんですけど、ネックレスつけてて。お母さんから貰ったやつみたいで。それを……、俺がちぎっちゃったんです。調子乗って騒いでたら、引っかかて、ブチッて……。ゆずきは優しいから、しょうがないって言うんですけど……。やっぱ、泣いちゃって。だから、あそこにいたんです。ゆずき、だいぶ前にお父さん亡くしてて、お母さんが働いているんです。そんなお母さんからのネックレスを……。俺が……」
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