最期の時間を君と共に
「はぁ?珀が?意外」

目を丸くしてから、引くように俺から離れる。俺は、肩を落として悲しむふり。そんな俺を誓は容赦なく叩いて、笑いを起こす。こうやって笑わせてくれる誓が、いつまでも、いつまでも、大好きだ。


「はぁーあ……」

部活休むって言えばよかった。こんな顔じゃ、絶対からかわれる。

「あっ、いたいた」

珀ー、俺の名前を呼びながら来るのは見なくてもわかる。遥だ。

「珀、なんかあったー?」

かぽかぽ、上靴の音がする。そういや、上靴が大きいと嘆いていたっけ。
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