最期の時間を君と共に
首を傾げながら、知りたかった事実を教えてくれた。

「ありがとう!」

机の中からリップを取り出し、教室を出る。珀に聞きたいことがある。

「そんな走ってたら人にぶつかるぞー」

「すみません!と……あ」

片方の上靴が脱げた。無様に置いていかれた上靴は、とても寂しそうで。すぐに履き直して、また走り出す。注意されるが、無視だ。


……見つけた。


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