最期の時間を君と共に
「え、そうなの?」

「あー、うん、そうなの。あとで言うつもりだったんだけどね……。だから、誓と帰ったらどうかな……?」

うぅ……。

「そうする……」

申し訳なさそうに眉を下げるゆずきに免じて、誓と一緒に帰ることにした。

「よし、決まりだな。教科書ありがと」

誓と、あの無愛想な誓と一緒に帰るの……?気がおもい……。

「ゆずきは嬉しそうだね」

「嬉しいよ!」

なんで?、と首を傾げると、ゆずきは笑った。

「私と仲のいい友達が、友達になるんだよ?嬉しいに決まってるじゃん!」

「ふぅん、そういうものなの?」

「そうだよー」

私はゆずきから目を逸らし、誓の背中を見つめた。
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