最期の時間を君と共に
「ゆずきー、サユリさん来たぞ」

俺の部屋のドアを開けた。そこにはメッセージカードを作っているゆずきがいる。彼女は、飾り付け、ご飯を作り終えてから慌ててメッセージカードを作り始めた。元々、昨日に作る予定だったそうだが作れなかったらしく、朝もあまりやる気が出なかったらしい。ここにきて急にやる気が湧いてきたそうで作り始めたのだが……。顔が鬼の形相のように怖い。必死すぎる。

「できてないよ!どうしよ……」

「あとどんくらいかかりそうなんだよ?」

「分かんない……」

肩を落とす彼女が可哀想にみえ、肩をトントンと叩いた。

「食べ終わってから作りゃいいじゃん」

「……そうだね。下、行こっか」

メッセージカード、俺にもないかなと思ったりするが、彼女の手元を見れば、ないことは確実。書きかけのものが1つ、まだ何も書いてはいないけれどカードとしては完成しきっているものが1つ。俺の母さんと父さん宛だと言っていた。日頃できないから、こういうときにするんだ、と。
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