最期の時間を君と共に
時は、抗おうとしても過ぎていく。ゆーちゃんと話すことが増えた。そして、“南野 遥”という人を知った。誓、ゆーちゃん、遥、俺で遊ぶことが多くなった。

笑顔の絶えない日々。なんで知らなかったんだろう、この世界の楽しさを。薄暗い、そんな世界だったはずなのに。いつしか、眩しい色に染められていたんだ。

中学も欠けることなく、全員一緒。勉強量は増えたけど、だからといって、遊ぶ時間を削ることはなかった。変わらない日々。受験時は、全員同じシャーペンで挑んだっけ。

高校生になると、少し変わった。1年目から、クラスが離れた俺たち。すると、やっぱり関わる人が変わって……。もう終わりなのか、勝手に考えたり。
でも、2年生になって、見事に全員同じクラス。また、あの頃と同じ、楽しい日々がやってくる。やってくる、そう思ったのに……。
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