最期の時間を君と共に
――ぶーぶー
ゆーちゃんからの電話。普段、滅多に電話しないのに。珍しいなぁと呑気なことを考えて、電話に出た。

『どうしよう……!ねえ!どう……っしよ……』

「どうしたんだ……?落ち着いて」

「誓が……!誓がぁ……死んじゃったぁ……」

“誓が死んだ”
なんだよ、それ。

「な、なに言って……」

『ほんとなの……っ』

冗談じゃないのは、声を聞いたら分かる。時折、しゃくり上げては声が途絶え。いつもの芯の通った強い声は、微風に掻き消されてしまいそうなくらい、弱りきっていた。
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