最期の時間を君と共に
「ひー……、怖い怖い。卒業生なのに、容赦ないね」

「びっくりしたわ……、やべー、あちぃ」

無我夢中に走り続け、ついた場所はテンチョの店の近くの公園。誓はあちぃあちぃと、服の襟元をパタパタさせている。

「もうお昼だね」

公園に設置された時計を見て呟く。私のお腹もなっている。

「昼にすっか。……テンチョんとこ行く?」

スーパー等でお弁当を買うより、誓の通い慣れたテンチョの店に行くほうがいいんだろう。

「うん、行こ」

また、手を繋いで数分しかない距離を歩く。以前はcloseとなっていたが、今日はopenになっている。からんからんと音を鳴らして入る。

「テンチョー」

他にお客さんがいるというのに、誓は気にすることなく声をかける。テンチョも気にしていないようで、まったり応答する。

「昼飯かぁ?」

「そ。持ち帰りってできる?」
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