最期の時間を君と共に
持ち帰り……?ここで食べていかないのかな。……誓になにか策があるのかも。私は敢えて黙って聞き流す。

「持ち帰りだぁ?あぁ、料理によってできねーもんもあるが、大体はできるな」

「いつものやつは?」

「できるぞ」

いつものやつ、本当に好きなんだなぁ。ふふっ、と笑いをこぼす。

「じゃ、それお願い。ゆずきは?……って、持ち帰りでもいいか?」

今聞く……?遅くない?まぁ、別にいいんだけどさ。

「私もいつ……誓と同じやつで」

危ない。誓につられていつものやつと言いそうになった。2回しか来ていない私がいつものやつと言うのは、あまりにも失礼だ。

「お、了解。座って待っとけ」

前はカウンター席だったが、カウンター席に知らない人がいたため、テーブル席に腰掛ける。私たち以外の声であたりが賑わっている。
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