最期の時間を君と共に
「……ゆずきも一緒に行こ?」

初めてだ。いつもいつも1人で行っていたから。

「うん、行こう」

「ほんと、仲いいわね。ね、誓くん、よかったら一緒にご飯食べない?」

「ちょっと、お母さん。今日が誓にとって最後の日なんだよ?無理に決まってるでしょ」

一緒に食べない?なんて。最後なんだから、自分の家で食べるでしょ。

「いや、……今日はずっとゆずきといるつもり。いいんですか?」

え……、ずっと……?

「あらあら、ふふっ。ぜひ、食べていって。ケーキもあるからね」

お母さんは私の反応を見て笑う。恥ずかしくて、誓の手を引っ張ってお父さんの場所へ急ぐ。

「ゆずきー、はやいっての」

「ご、ごめ……」

「ふ、いいけどな」

「う……っ」

今の笑顔は反則でしょ。かっこよすぎるんだってば。
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