最期の時間を君と共に
「ありがとう。……誓に、会いに来てくれて。……顔は見れないんだけどね」

お母さん、お父さんは俺のために、無理やり笑顔をつくってくれた。1番辛いはずだろうに。

「いえ……。あの、誓と話してもいいですか?」

「いいわよ、いっぱいしてあげて。誓も、喜んでるわね……。ね、ケイさん。息子のさいごに……、こうやって付き合ってくれる子がいるって、嬉しいわね……」

「ああ……」

ケイさん、というのは、誓のお父さんの名前だろう。

「……失礼します。……誓。お前さ……なんで」

なんで、急に消えちまうんだよ。俺、まだ全然伝えきれてねぇよ……。だから、今は、こう言うんだ。
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