最期の時間を君と共に
「ゆーちゃん、顔色悪い。保健室行ったほうがいいんじゃねぇか?」

“ゆーちゃん”とは、私のことだ。彼は、私をゆーちゃんと呼び、私は、彼をはーくんと呼んでいる。

「はーくん……。大丈夫だよ。それに、次の授業テストあるでしょ?出なきゃ」

「んなのどうでもいいよ。頭入んないでしょ、今のままじゃ」

「大丈夫。なんとかなる」

「ゆずき」

へらりと笑ってみせると、はーくんは私を名前呼びした。あだ名ではなく、名前で。

「……わかった、保健室行く。ごめんね、遥」

「大丈夫よ、行ってきなさい」
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