最期の時間を君と共に
「合計1200円ね」
私と誓は、600円ずつ払った。
「はい、丁度ね。また来てくれたら、嬉しいわぁ」
「はい、また来ます!」
私たちは軽く会釈をして、店をあとにした。
地図を見て、進んでいく。誓は普段なら、先に先に歩いていくくせに、今日に限って、私の歩幅に合わせて歩いてくれる。普段は起きないことが、今、起こっている。それはきっと、誓が残り少ないから、最後くらい優しくしてやろうとでも考えているんだろう。そんな、普段通りでいいのに……。じゃないと、私がもたない。誓が残り少ないんだって、感じちゃうから。悲しくなるから。涙が出るから。それをグッと堪えて、立ち止まった。
誓も、ワンテンポほど遅れて、立ち止まる。
「誓、ありがとう」
私と誓は、600円ずつ払った。
「はい、丁度ね。また来てくれたら、嬉しいわぁ」
「はい、また来ます!」
私たちは軽く会釈をして、店をあとにした。
地図を見て、進んでいく。誓は普段なら、先に先に歩いていくくせに、今日に限って、私の歩幅に合わせて歩いてくれる。普段は起きないことが、今、起こっている。それはきっと、誓が残り少ないから、最後くらい優しくしてやろうとでも考えているんだろう。そんな、普段通りでいいのに……。じゃないと、私がもたない。誓が残り少ないんだって、感じちゃうから。悲しくなるから。涙が出るから。それをグッと堪えて、立ち止まった。
誓も、ワンテンポほど遅れて、立ち止まる。
「誓、ありがとう」