最期の時間を君と共に
はは、そう言って笑うはーくん。私はなんだとー、と頬を膨らませた。
静まる空気。その中で自分の意思を示すかのように、強くチャイムがなる。なりおわると、また静かになる。でも、居心地は悪くなくて、むしろ良い。
――落ち着く、そんな感じ。

「あのさ……、誓もさ、笑っていてほしいって思ってるだろうし……。だから、その、笑って……!」

たら、いいと思う……。
徐々に小さくなる彼の声が面白くて、笑ってしまった。もっと自信をもって言ったらいいのに……。

「あははっははっ。ありがとう。はーくん、もっと自信をもって言ったらいいのに。いいこと言ってるんだから」

「え、そ、そうか?やった!」

「……素直だねぇ」
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