最期の時間を君と共に
2日目
――ちゅんちゅん

小鳥が鳴く午前8時頃。私は、とある公園の滑り台の上にいた。なぜ、ここにいるかと言われたら……。

これは1時間ほど前のお話。
起きて、スマホをみるとチャットアプリ“LIN(りん)”から、通知がきていた。送り主は、誓。これもまた珍しいこと。誓はメールは面倒くさい、という奴だから。私は舞い上がって、何度転がったことか。ルンルン気分で内容をみると、“今日は用事あるから”とかかれた短な文。絵文字もなければ顔文字もない。今日は用事あるから、ということは、今日は一緒にいられないということ。さっき舞い上がっていたのが嘘かのように、落ち込んだ。誓はいないし、お母さんは仕事でいないし。寂しく感じた私は、ここ、思い出が沢山詰まった公園にきたのだ。
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