最期の時間を君と共に
私はクスリと笑って、その場を去った。

「どこいこっかなぁ……」

ボケー……と空を眺め歩く。雲が本当にゆっくりと動いているのが分かる。
あ、そうだ。あの公園に行こう。誓とはーくんと、サッカーやドッヂボールをした、あの公園へ――……。

「お、おおい……」

朝早くにも関わらず、小さな子たちでいっぱいだ。ここもダメなのか……。

暫く立ち続け、私は閃いた。誰にも言っていない、秘密の場所。そこに行ってみようかな。

来た道を引き返し、住宅街に入る。そこをずーと歩くと、右に曲がってすぐのところに人が1人通れるくらいの細道がある。そこを真っ直ぐ歩き続けると――……。
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