最期の時間を君と共に
これは、逃げた方がいいのか……?でも、こんな俺に話しかけてくれた人だし……。悶々と悩んでいると、傘を差し出してきた。

「聞いているのか?風邪ひくぞと言っている」

「あ、ありがとうございます……」

そう言い終えたと同時に、お腹がなった。男の人は、豪快に笑いはじめた。失礼じゃないか……、こんなに笑うなんて。

「いい店がある。案内しよう」

この人はいい人だ。そう思った俺は、大人しくついていくことにした。
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