1ページの物語。
-卒業-


この恋は決してみんなに笑って言える恋ではなかった。


「卒業おめでとう」


「ありがとう…ございます」


「大学行っても頑張れよ」


「…はい」


言えない気持ちだったけど、恋する気持ちはみんなと一緒の恋心だった。

好きで、好きで堪らない先生。


「先生」


「ん?」


でも、今日からその恋心は


「先生のことが異性として好きです、大好きです。
これからは“元”生徒として先生に好きになってもらえる様に頑張ってもいいですか?」


胸を張って言える恋だから


「え?」


「あ、返事は結構です。

これ決意表明しただけなんで」


「待て待て」


「もう待てません。

1年ちょっと大好きな人に大好きって言うことを我慢してたんですよ?」


今度は好きな人に好きになってもらえる様に頑張るから


「とりあえず、連絡先交換して下さい」


「勘弁してくれ…頭がついてけてねぇよ」



先生、覚悟して下さいよ?


【卒業】

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