ナナクセ探し 中学生編
ワン♪
彼女の視線に初めて気付いたのは、一体、いつだったろうか。

ふと振り向くと目が合い、慌てて彼女が視線をそらす。

そんな事が日に幾度となく、繰り返される。


何か用事でもあるのだろうか?

あの 狼狽えぶりはまさか、『告白』?



いや、それは無いだろう。

だって、中学3年生になって、同じクラスにはなったものの、まだ、一度も会話らしい事さえした事もないのだから。


器量の良し悪しは俺には良く分からない。

が、悪友達の美人トップ5だとかのランク付けで挙げられた事はなかったかのように記憶するので、十人並といったところなのかも知れない。



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