ナナクセ探し 中学生編
いつまでたっても彼女は起きそうにない。
そろそろ、起こそうか。
でも、こんなに気持ち良さそうなのに。
そんな事を考えているうちに、バスの時間が近づいた。
本当に起こさなくては。
「川野、川野、起きて?バスの時間になる。」
「へ?!」
彼女は驚いたように起き、首を傾げながら口に手をやっていた。
俺は必死に理性を振り絞ったんだ。
寝込みを襲ってなんかいないぞ。
ずっと枕代わりに使われていた肩を少し動かしてほぐしながら、バスにのる。
赤い顔した彼女が後に続く。
「荷物、サンキュー。」
松木に言い、座った。
ああ、長い半日だった。