ナナクセ探し 中学生編
「川野、帰ろう。」

「うん。」

手を繋いで歩き出す。
温もりがとても愛しかった。
彼女は俺のものだと、全世界の男供に言ってやりたかった。




彼女の家の近くまで送って行く。
別れ際、彼女が繋いでいた手を引き寄せ、俺の手の甲に唇を寄せてくる。

俺からはするが、彼女からされた事は初めてだった。

「!!」

彼女の唇の感触を感じて、俺は顔が赤く染まっていただろう。

俺は無言で彼女の前から走り去っていた。


明日、まともに彼女の顔が見れるのだろうか。

しっかりしろ、俺。

たかが、手にキスされただけじゃないか。







今夜も眠れそうになかった。
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