君の隣で花が散る
「死神にはもう1つ役目がある......寿命の管理だ」


寿命の管理?


「人は生まれる前から寿命が決まっている。

短いも長いも人それぞれだ。

だけど、この寿命を勝手に変えることは許されていない」


「なんで?」


「口挟むなって言っただろうが......はぁ。まあいい。

昔ある死神が、人に情けをかけ寿命を勝手に延ばした。

すると、その人の寿命は延びたが、他の人の寿命が縮まってしまった。

つまり、誰かを救おうとして誰かを殺すことになったってことだ」


そんな。

人のことを思ってしたことが、誰かの命を終わらすことになるなんて......。

あまりにも悲しすぎるよ。
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