君の隣で花が散る
「その怨霊がお前を狙ってくるんだよ」


「え、どうして」


「どうしてってそれは怨霊が一番知っていると思う。俺はあまり......」


知らないの?

そこまできて、言わないなんて。

気になるよー。


「多分、近いうちに分かると思うよ」


「どういうこと?」


涼しげな風が頬を掠る。


「じゃあ俺帰るよ」


え、帰るの。

というかどこに?

死神って家ってあるのかな?


そんなことを思っているうちに、れおは屋上のドアから出ようとしていた。


「ちょっと待って」


れおが立ち止まり振り返る。


「やっぱりなんでもない」


「あそ」



屋上のドアが閉まった。
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