君の隣で花が散る
「おい、起きろっ!」


肩が揺らされる。

仕方なく重い瞼を開ける。

「誰?」

「俺だ」


ああ、 “俺” か......。

って、 “俺” って誰?!


「あ、れお」


私の机の横に立っていたのはれおだった。


「寝てばっかだなお前。ナマケモノか」

「ち、ちがうよ!

 昼のこの頃に眠くならない方がおかしいのよっ」


「はぁ?!もうちょっとましな言い訳思いつかないのかよ」

「うるさい」


もう。れおは、イライラさせるのが本当に上手いんだから。

あ、褒めてないよ!


「そういえばお前、文化祭どうすんの?」

「文化祭?」


れおが首を縦にふる。


「中学校の時みたいにできるだけ目立たずに穏便にやり過ごすよ」

「はぁ......」


れおが呆れたようにため息を漏らす。
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