君の隣で花が散る
「じゃあな」


れおは手を軽くあげて洋服の海の中に消えていった。


よーし、じゃあ探検開始だ。

探検って言い方はこれには合ってないかもしれないけど、私はこの言葉を使いたかった。



「どっからいこっかな〜」


食べ物はさっき食べたから雑貨屋さんから行こう。


さっき見えたのは左のほうだったかな〜。

うん、多分左だ。


私は左のほうへ歩いて行った。


「いらっしゃいませー」

「いらっしゃいっ」

「いらっしゃいませっこんにちは」


たくさんの店それぞれの挨拶が飛び交う。


「いらっしゃいませ。ようこそ雑貨屋ZK'sへ」


ぜっとけいず?

へえ、そんな名前なんだ。


雑貨屋ZK'sは黒を基調としたストライプの壁紙と床。

天井からは趣のある照明がぶら下がっていた。
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