君の隣で花が散る
「じゃあ、出席を取るぞー」


木枯らしが落ち葉を飛ばす。


「有山未乃」

「はい」

「飯田明美」

「はい」


またひらりと枯葉が落ちる。

ひらり、ひらりと。


「日野まりや」

「はい」

「真山あんな」


そーっと息を吐く。


「水瀬杏花」

「......はい」



高校に入学し半年以上が過ぎた。


誰とも関わらず、『死に際』に惑わされる事もなく、穏便に過ごせると思ってたのに。





高1の10月は怒涛の幕開けを遂げた。
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