犬系男子に振り回されてます…
「衣装の材料ミスで足りなくなっちゃったの」
必要な材料が書かれた1枚の白いプリントを成宮の前に出す。
口を閉じたまま成宮は、じっとプリントの方を見つめていた。
黙ってないで少しは何か言ったら、どうなのよ…
数分前まで助けるって言ってたクセに。
「ガラスの靴は、ハイヒールに白いレースを貼り付けて表したらどうかな。花冠と王冠は俺が用意するからさ」
「な、」
成宮のアイディアに私は、ぽかーんとなる。
まさか真剣に考えてくれていたなんて…
「やっぱ…ダメだった?」
「いや、それがいい!成宮デカしたわよ」
「ふっ…少しは役に立てたみたいで良かった」
最悪ガラスの靴無しでやろうと思ってたけど、貼り付ける方法があったか。
成宮アンタ凄いわ。