犬系男子に振り回されてます…






「衣装の材料ミスで足りなくなっちゃったの」



必要な材料が書かれた1枚の白いプリントを成宮の前に出す。



口を閉じたまま成宮は、じっとプリントの方を見つめていた。



黙ってないで少しは何か言ったら、どうなのよ…



数分前まで助けるって言ってたクセに。



「ガラスの靴は、ハイヒールに白いレースを貼り付けて表したらどうかな。花冠と王冠は俺が用意するからさ」

「な、」



成宮のアイディアに私は、ぽかーんとなる。



まさか真剣に考えてくれていたなんて…



「やっぱ…ダメだった?」

「いや、それがいい!成宮デカしたわよ」

「ふっ…少しは役に立てたみたいで良かった」



最悪ガラスの靴無しでやろうと思ってたけど、貼り付ける方法があったか。



成宮アンタ凄いわ。



< 139 / 344 >

この作品をシェア

pagetop