犬系男子に振り回されてます…





「こんな夜道独りで帰ったら、そうなるのも当たり前だよ」

「反省してます…。」

「やっぱり俺、帰るんじゃなかったね」



そう一言口から零す成宮の表情は、曇っているように見えた。



「帰れって言ったのは天音さんなのに呼び出されるとか、本当意味分かんないから」



う…、ごもっともです、、、。



ごもっとも過ぎて、何も返事が返せない。



「でも良かった…無事で。本気で焦って心配したから」



安堵が含んだ声が静かな夜の公園に響いた後。



穏やかに成宮が、そっと微笑んだ。



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