犬系男子に振り回されてます…
「美咲ーーーーっ!大丈夫か!?」
「ん……?」
あれ…待てよ。その声って…もしや。
重い瞼を薄らと開けて目を擦ってみる。
……え!?お兄ちゃん~!?
微かにぼやけた視界に映っていたのは、心配そうな表情を浮かべるお兄ちゃんだった。
え、でも…どうして。
私が倉庫に居ること知ってるんだろう…?
誰にも何の連絡もしていなかったのに。
不思議で仕方ない私は、ただ呆然とお兄ちゃんを見つめることしか出来なかった。
「いつまでも帰って来ないから、心配したんだぞ!」
「う…っ、ごめんなさい……。」