上司な同期は激甘サンタ
仕事を1人で抱え込んでいるのは問題だけど、山口さんはキチンとこなしているし業務に支障は出ていない。

何もこんな風に、隠れて引き継ぎしたり辞めたりする必要はないはずだ。


思わず、返事もせずにじっと見つめる私に、山口さんは少し困ったように笑った。

「ね、もし良かったら今日の帰りに一緒にご飯食べに行かない?私、江藤さんともっと話したいの。」


小首を傾げてたずねられて、私はコクコクと縦に首を振った。

いわゆる美人ではないけれど、どこか儚げな雰囲気の山口さんに誘われると、ドキドキする。



女性にドキドキって、やっぱり私は女子力が低いのかもしれない‥‥。



ご飯に行くべく、2人での定時退社を目指して、それから私達は黙々と仕事をした。
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