上司な同期は激甘サンタ

「あのー、なんで？なんで、そんなに信用してもらえてるのか、理解できないよ？」


心底不思議だと聞く私に、木崎君は自分の手を不服そうに見てから言った。なんかむくれてる口調で。

「実際、その通りだろ？スキルも、人間性も疑う必要なんてないよ。」


よっと声を出して立ち上がり、左手を私に差し出した。

「遅くなったし、送ってく。」

木崎君の手を見て思わず固まってしまう。


その手は何？繫ぐってこと？なんで急に手を繋ぐ事になる？


固まったままの私を見て小さくため息をつくと、そのまま私の右手を掴んでぐいっと力強く引っ張り歩き出す。