上司な同期は激甘サンタ
部長の言葉に、山口さんはしっかりと答える。

「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」



少し強張った口調の山口さんに、部長の隣に座る男性が話しかける。

「早く辞める方が君の為にもなるだろう。
後悔じゃなく反省をして、きちんと自分の人生をまえに進めなさい。」

口調は厳しいが、山口さんに向ける眼差しは優しくて、気遣っているのが分かる。


「山口さんの事はなんとか穏便に済ませそうで安心したよ。やっぱり部下には幸せになって欲しいからね。」

その丸い体型通り柔らかな雰囲気の部長が言い聞かせる様に話すと、堪えきれなかったのか山口さんが嗚咽を漏らした。

その背をさすりながら、少し嬉しくなる。

木崎君だけじゃない。うちの管理者には人間味のある人達がいる。
自分が働いている会社は誇れる会社だ。
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