劇団物語
「ゲホ、ゲホッ……!!」
 思わず咳き込んだ拓海の背中から、飯島武の笑い声が聞こえた。
「今日も眠たそうだな。たまにはシャキっとしろよ、シャキっと!」
 と言ってもう一度拓海の背中を叩いた。
「大きなお世話だよ」
 拓海は、お返しとばかりにカバンで飯島の頭を殴ってやった。
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