bajo la luz de la luna

『お姉さん、随分と物騒なカメラをお持ちね。』

『チッ……あんたら何なの!?私の邪魔しないでちょうだい!!私はあの女を殺しさえすれば満足なんだから!!』



　恐ろしい台詞を吐いて再びアンヘラにカメラ型の銃を向けようとした女の手首を、つかつかと歩み寄ってきたガルシアが鷲掴む。『痛いわね！何すんのよ!!』と悲鳴を上げる女。彼女の銃口の矛先が変わる。アタシは高く上げた右手を、女の手首向かって振り下ろした。

　――ガチャン、と音を立てて床に転がる銃。慌てて拾おうとする女の手首を更にキリキリと捻り、ガルシアはカメラ型のそれを足の下に敷いた。



『相変わらず見事な手刀です、お嬢様。』



　ガルシアは足をスイッと動かし、銃をこちらへやった。まっすぐアタシの元へやってきたそれを捕獲すると、水色ドレスの女が『畜生！』と叫ぶ。頃合いを見計らって、ルイ君を自分の部下達に任せてきた群が現れた。



『おいお前。何が原因だ？』

『どいつもこいつも煩いわね！あの女が憎いって言ってるでしょう!?』



　群の眉がピクリと動く。喚く女を見てアンヘラはガタガタ震えており、彼女をかばうように立つルイ君達にも緊張が走っていた。