bajo la luz de la luna
『ねぇ、原因は何なの?アナタ達の部下も訳が分かってないみたいだけど。』

『煩いな!私は売られた喧嘩は買う主義なんだよ!!このジジイが我々の仲間の娘に手を出したんだ!!まだ14なんだぞ!?ふざけるんじゃない!!』



 クリスさんは憤慨していて、普段から恐い顔が余計に凄みを増している。対するルッツさんは狼狽えていて、ただの弱々しいおじ様と化していた。



『違うぞ未来!これは誤解なんだ!!オレはそこまで女に飢えてねぇ!!』

『ハッ、どうだか!おい、ドン・ローサ!!こいつはアンタんとこの同盟ファミリーだろ!!もっときちんと管理してくれるか!?』

『……クリスさん、少し落ち着いたら?ルッツさんの意見も聞いてやるべきじゃないかしら。』

『フン、小娘にそんなことを言われたくはないが、一応聞いてやろう。そのジジイもやられっぱなしでは格好がつかないだろうからな。』

『ありがとう。物分かりの良い人で良かったわ。』



 チラリと群を窺えば、肩をすくめて、“俺だけじゃ手に負えねぇんだよ”のポーズ。小さく頷いて、とりあえずルッツさんの言い分を聞いてやることにした。
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