bajo la luz de la luna

―sentimientos contradictorios

 ――その後のことは、よく覚えていない。あれから一騒動あって、アタシは倒れるように眠りに落ちたのだと、自分を運んでくれたというガルシアから聞いた。とりあえず、群に止められてフランシスコを殺すようなことはしなかったらしい。色々聞かされてから、ベッドの上で少しずつ思い出してきた。



『……アタシ、アイツに“アンタは死んで終わるより、生きて苦しみなさい”って言った気がするわ。』

『ええ、おっしゃいましたね。ところでお嬢様、イリスの式のことなんですが……』



 いつもはいけしゃあしゃあとしているガルシアなのに、今回ばかりは違っている。“別れの式”、と言うことに躊躇いを見せたのだ。



『……ごめんなさい、行けないわ。きっと平常心で居られないもの。ガルシアは行ってきて。』

『お嬢様がそうおっしゃるなら、わたくしもここにおります。後程群様も来て下さるようですし、それまでもう一眠りされては?』

『……ありがとう。群が来たら起こしてね。』



 瞼を閉じたら、『かしこまりました』の声。普段は生意気な秘書が、無言でふわりと毛布をかけてくれた。
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