bajo la luz de la luna
 今日ここに来たのは、奴らに戦いを申し込んだから。理由は他でもない、白黒付けるためだ。

 どちらが上なのかをはっきりさせなければ、アタシとしてもスッキリしない。群は感情で動くなと言うけれど、人間には感情があるのだから仕方ないじゃないかと思う。例え、それを抑制出来るのも人間だとしても。

 一陣の風が、アタシ達の髪を撫でる。そうしたら、砂ぼこりが舞う中に複数の影が浮かび上がった。



『……やぁ、ローサの諸君。はるばるここまでやってきたことに、とりあえず礼を言っておこう。』



 音叉を鳴らした時のように、耳へ残る声。白スーツに身を包んだフランシスコと、その一味だった。



『言っておくが、僕はお前達のように生ぬるい考えは持っていない。勝つためなら犠牲も厭わないからな。それを承知の上で話を持ちかけてきたと受け取るぞ。』

『ええ、勿論よ。残念ながら、アンタの性格が手に取るように分かるのよね。色々な所から情報が入ってくるものだから。』



 アタシが言うと、奴は声を上げて愉快そうに笑い出した。一体何がおかしいというのか。その仕草が、とても苛つく。
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