bajo la luz de la luna

『アタシこそ、アンタ達を理解しようとしなかったわ。群に言われてはいたのだけど、なかなかそうはいかなくてね。』



　そう口にした時、タイミングを図ったように群が隣へやってきた。その体を、側近であるエンゾさんが支えている。



『……フランシスコ。これはお前が良かったらの話なんだが、ウチと同盟を組まねぇか？個人的には、ローサとも繋がりを持つべきだと思うけどな。どうする？』



　優しい重低音は、あくまで下手(したて)に出て言う。この男は、本当にまとめるのが上手いというか、口が上手いというか。そう思いながら見つめていたら、不敵な笑みをちらつかせてきた。彼は、まだ続ける。



『悪い条件じゃねぇ筈だぜ？ローサもチェーロも、それなりにデカいファミリーだし。ソルが肩を貸してくれれば俺達の負担も軽くなるし、ヨーロッパの治安がもっと良くなると思うんだがな。』



　口説き落とさんばかりの台詞だが、フランシスコには届くのだろうか。もしかしたら、ここがアタシの出番かもしれない。そう思って、口を開いた。



『……“太陽”は、周りを明るく照らす存在ではないの？そういうものを、一緒に目指してみない？』