また逢うのなら、必然で
暁
落合 日向
「今、好きになりました。 付き合ってください」
夕暮れに染まる彼女の後ろ姿を俺は儚く美しいと思った。
顔もどんな人か分からない、性格も知らない。
ただ、俺の勘がこの人だ!と言っている。
彼女は振り返りざまに、「ごめんね?」と言うと早足で去って言った。
彼女が振り返った時、いい匂いしたし、顔が…
「ちょーぜつ美人じゃん…」
振られることも、こうして気になるってことも初めてだ。
そういえばあの子のこと何も知らねーな、次いつ会えるかも分かんねぇけど…。
これは多分運命だと思うんだ。
「おい、志穂。
お前さー、落合 日向(おちあい ひなた)に何してんだよ⁉︎」
「理玖、あの子の事知ってんのか⁉︎
紹介しろ‼︎」
「あのなー、落合っつったら隣のクラスの美少女で有名だろ?」
「興味ねーから知らなかった」