また逢うのなら、必然で
別に誰かに納得してもらいたいとも思ってないし、納得してくれるとも思えない。
だから誰かにこの気持ちを伝えようともしない、なら俺が演じてたらそんな気持ちは気づかれないし、気づかせない。
ただ、それだけ。
屋上にはベンチが3つあり、その1つに落合は座っていた。
無表情で、空を眺めているだけなのにそんな姿でさえ綺麗だった。
細身で、出るとこは出ていてスタイル抜群だし、ブレザーの中に着込んでいるパーカー、肩に乗せているヘッドフォン。
どれも俺のタイプそのもので、もしかしたら…と思い彼女に手を伸ばそうとするが引っ込める、触ったら砕け散ってしまいそうなほどに儚いから。