また逢うのなら、必然で



「おはよー、落合さんっ‼︎」



ニコニコと笑う俺と対照的に無表情の彼女。


これでも2回目のおはようで先程は落合さんがヘッドフォンをしていて、聞こえていなかったのか、無視されてしまった。


もしかしたらワザと聞こえてないフリをしていたのかもだけど。




「だれ?」



きょとんとした顔。 それに加えて無気力そう。 あと不快そうに俺を見ている。



あんまいい反応じゃないな。



「昨日告白した、隣のクラスの立花 志穂(たちばな しほ)って言うんだ」



「……………?」




「俺の事知らないのは分かってるし、急でビックリしたかもしれないけど、仲良くしてくれる?」




にこりと彼女は笑うと、



「落合でいいよ」



と言ってまたヘッドフォンをして教室へと入って行った。



全く興味を示すことなく、俺と視線も合わせない、まるで俺を記憶に残そうともしない。



今も皆んなの視線を集めてるにも関わらず、気に止めることもなく外を眺めていた。
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