魔法使い、拾います!
リュイはララの言葉にぐうの音も出ない。そんなことは言われるまでもなく分かっている。でも感情が抑えられなかったのだ。ここでお別れしたら、きっともう二度とヴァルに会うことはないだろう。
そんなの嫌だ。我慢できると思ったのに!わがまま言うつもりもなかったのに!ただヴァルと一緒に居たいだけなのに!
口々に反対されて瞳が潤んできた。泣くのは卑怯だ。みんなを困らせるだけ。でも自分の意志とは裏腹に、勝手に溢れてきてしまうのだ。止めようがない。
グイっと洋服の袖で涙を拭い、精一杯の笑顔を作って見せる。今の自分に出来ることと言ったら身を引くことだけである。
「困らせてごめんなさい。分かってる、分かってるよ。もう行きたいなんてわがまま言わないから。ごめんね!」
そう啖呵を切って、リュイは階段を駆け下り外に飛び出した。自分が恥ずかしい。わがままを言ってヴァルを困らせて。
邪魔になるのも分かっていたのに。気持ちが抑えられなくなってしまった。こんな事って本当にあるんだ。
自己嫌悪のまま下を向いて歩いていると、グイっと腕を引っ張られた。
「リュイ、待てって。」
家を飛び出した自分を迎えに来てもらえて、喜ぶべきシーンなのであろう。確かにありがたい。このまま何事もなかったかのように家に帰るのは、正直気まずいと思っていたのだ。
なのに。
そんなの嫌だ。我慢できると思ったのに!わがまま言うつもりもなかったのに!ただヴァルと一緒に居たいだけなのに!
口々に反対されて瞳が潤んできた。泣くのは卑怯だ。みんなを困らせるだけ。でも自分の意志とは裏腹に、勝手に溢れてきてしまうのだ。止めようがない。
グイっと洋服の袖で涙を拭い、精一杯の笑顔を作って見せる。今の自分に出来ることと言ったら身を引くことだけである。
「困らせてごめんなさい。分かってる、分かってるよ。もう行きたいなんてわがまま言わないから。ごめんね!」
そう啖呵を切って、リュイは階段を駆け下り外に飛び出した。自分が恥ずかしい。わがままを言ってヴァルを困らせて。
邪魔になるのも分かっていたのに。気持ちが抑えられなくなってしまった。こんな事って本当にあるんだ。
自己嫌悪のまま下を向いて歩いていると、グイっと腕を引っ張られた。
「リュイ、待てって。」
家を飛び出した自分を迎えに来てもらえて、喜ぶべきシーンなのであろう。確かにありがたい。このまま何事もなかったかのように家に帰るのは、正直気まずいと思っていたのだ。
なのに。