魔法使い、拾います!
これ以上何を言ってもリュイの気持ちが動かないのは明白である。しかし、ここで引くことが本当にリュイの幸せなのかと考えると、グレンは正直迷うのだ。なぜならリュイが恋い慕う相手は、婚約者のいる魔法使いなのだから。
どう都合よく考えても、リュイの恋が実ることは無いのだ。嫌われたくはないが、自分が悪役になってでも強引に結婚してしまった方がいいのでは……。と、グレンの心中も迷走していた。
「だから、グレンがだめとか嫌だとか、そういうんじゃなくて。……報われないと分かっていても、私はヴァルがいいんだよ。」
グレンのことやヴァルのこと……。色々なことを考えた結果、リュイがベッドの中で最後に思ったのは両親のことだった。
大好きな父さんと母さんに突然会えなくなって、悲しみに打ちひしがれた。でも今、こうやって自分は笑っているではないか。無理したわけじゃなく、気づいたら自然に回復できていたのだ。
だから今は、ヴァルへの恋する気持ちを大切にしようと思う。悲しいのは今だけで、きっと未来の自分はヴァルとティアの幸せを心から喜べているはずだ。ティアが素敵な女性であることも分かったではないか。
どう都合よく考えても、リュイの恋が実ることは無いのだ。嫌われたくはないが、自分が悪役になってでも強引に結婚してしまった方がいいのでは……。と、グレンの心中も迷走していた。
「だから、グレンがだめとか嫌だとか、そういうんじゃなくて。……報われないと分かっていても、私はヴァルがいいんだよ。」
グレンのことやヴァルのこと……。色々なことを考えた結果、リュイがベッドの中で最後に思ったのは両親のことだった。
大好きな父さんと母さんに突然会えなくなって、悲しみに打ちひしがれた。でも今、こうやって自分は笑っているではないか。無理したわけじゃなく、気づいたら自然に回復できていたのだ。
だから今は、ヴァルへの恋する気持ちを大切にしようと思う。悲しいのは今だけで、きっと未来の自分はヴァルとティアの幸せを心から喜べているはずだ。ティアが素敵な女性であることも分かったではないか。