僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。
*2*
物体×俺
「で」
休日。
俺はアイと誰もいない公園で話をしていた。
誰かいると一人でぶつぶつ言ってるイタい高校生に見られてしまうためだ。
「お前はなんでここにいるんだ?」
その質問の意図を、アイはわかっていない様子だった。
「だから、ここにいるっていうのはつまりその…なんで成仏できていないんだって話!」
アイの気の抜けた様子に苛立ちさえ覚える。
少し、寂し気に笑ったアイは、また首を傾げた。
「……それは、アイにもよくわからないの」
やっと、おとなしくストンと床に降りてきたアイ。
目の前には噴水があって。
俺たちはその噴水の前の階段に座っている。
アイはその噴水によって飛び跳ねている水に手を差し伸べる。
しかし、そのしぶきに触れることは、できなかった。