僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。


「今日、生の世界から墜ちてきた和玖。よろしくね」

「…………」


俺は、言葉を失った。


『生の世界から墜ちてきた』というフレアの俺の紹介の仕方ももちろん驚いた。

だけど、一番驚いたのは…


アイの瞳が、透き通るように青かったこと。
そして、さっきまでは見えていなかった、綺麗な翼が見えたことだった。

そして何よりも、驚いたことは。


…俺の知ってるアイじゃない。


それを確信したのは、アイの目だ。

アイは、とても、冷たい目で俺を見ていたんだ。



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