僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。


物わかりがいい子は助かるわ~と、真珠を元の場所へ返すセレン。


「…フレアもネリスも、魂なんだよ」


いきなりのセレンの言葉に、俺はすぐに外でじゃれている二人を見た。

セレンは悲しそうに二人を見つめている。

「二人は…もう元の世界には戻れない」


それはつまり…死んでいると言うことか。
俺は一つの疑問をセレンに問う。


「ここがあの世とこの世の境だとしたら、フレアとネリスはなぜ…」


あの世へいかないのか…という言葉までは…出すことができなかった。

セレンは、和玖は本当に頭がいい。だから好きだ。そう言いながら俺の頭をなでてきた。


「あの世にいくかいかないかは選ぶことができるんだよ。神様が見てくだされば、きっと天国へ行けるさ。あの二人は」


「……」



< 42 / 72 >

この作品をシェア

pagetop