僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。
さすがに二ヶ月も昏睡状態だったためか、様々な点滴が腕からつながれている。
母さんが俺のそばにいる間に、父さんがナースコールで看護師を呼んだ。
「風磨さん!!目を覚まされたんですね!!」
看護師もうれしそうにしている。
「今回は、記憶の方はどうですか?」
医師が俺の呼吸音を聞いたり、創部を確認しながら聞いてくる。
「なくすどころか、全部思い出しました」
それを聞いた医師は、ほっとした様子で、俺の両親に笑顔を見せた。