僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。
「なんで、うちまでついてきたんだよ?」
俺はアイを睨むようにして問う。
しかし、アイはそんな俺の視線も気にしないとでもいうかのように宙で1回転をして見せた。
「だって、あなたと一緒にいたいんだもん‼‼」
…そりゃあな。
自分の存在が見えるし?
話すこともできるし?
幽霊にとっちゃあ俺はいい存在なのかもしれないけどさ?
「……頼むからとり憑くとかそういうのだけは勘弁だぞ」
「はいはいわかってるよーだっ」
真面目な話をしているはずなのに、アイは全くそれを感じていないのかさっきから宙をくるくると無邪気に回っている。
「……はあ……」
これから、この幽霊・アイと暮らすことになるのかと思うと、気が遠くなる俺だった。